
新築一戸建てに住み始めて1年以上立ちました。
マンションもいいけど戸建もね、と検討しているあなたのために、埼玉でおすすめのハウスメーカーをご紹介します。
土地有り・木造なら「県民共済住宅」
ずばり、おすすめは、県民共済住宅(以下、県民共済)です。
理由は「安さ」と「品質」です。
まず、安さ。
埼玉県内で木造戸建を建てるなら、おそらくどのハウスメーカーよりも安価です。
僕は、大成建設、ポラス、アイフルホーム、イデアホームで相見積を取りましたが、ダントツ安かったです。
(ちなみに他のハウスメーカーの営業も「県民共済には営業がいないから、自分たち分は違います」って言ってました)
オプションで窓や照明を増やしたり、建具を標準以外から選べば、高くはなりますが、標準価格は1坪31万8000円+消費税です。
この標準価格には、通常のハウスメーカーには含まれない付属品「照明器具」「エアコン」「レースカーテン」などが、含まれています。
この付属品の費用って、建てる前はあまり気にしていないのですが、あとになってに計算してみると意外と高くてびっくりします。標準価格に含まれていると本当に助かります。
次に品質ですが、標準で「ベタ基礎」を採用し「長期優良住宅」にも対応しています。
柱の太さは12cmで、建ててる時に見ればわかるのですが、これでもか!ってくらい筋交いが入ります。
安心してすめる丈夫な構造体です。
またキッチンやトイレなどの水回りは、国内有名メーカーから選択できます。
現物はショールームで確認できます。
■県民共済の安さの理由は?
詳しくは注文住宅:県民共済住宅 公式ホームページで確認できます。
要約すると
- 共済だから利益を追求していない。
- 営業経費がない。
- 資材を大量仕入れ。
といった感じです。
リフォーム・リノベーションとの比較
ちなみに既存の築40年の家をリフォームするという案もあり、見積もりも取りました。
間取り変更、水分まわり変更、耐震性補強などを含めてリフォームすると、取り壊し費用を含めても県民共済の新築のほうが安かったです。
県民共済の注意点
建築場所の制限
埼玉の県民共済なので、家をたてる場所が、埼玉県内であることが条件です。
検索した限りでは、県外外でも県境付近の茨城、千葉あたりで建てることができた、との情報もあります。
埼玉県外の人でも気になる時は問い合わせてみてはいかがでしょうか。
土地の有無
家を建てる土地を用意しておく必要があります。
土地をローン、家もローンの2重ローンはおそらく審査が通らないと思います。
なかなかいい物件がない場合、古い中古住宅を一括で買って新築をローンにする、なども検討してはいかがでしょうか。
また、そもそも土地探しから始めるのであれば、他のハウスメーカーにしたほうがいいかもしれません。
打ち合わせ場所
さいたま新都心にしかありませんし、そこでしか打ち合わせもできません。
僕らは全部で8回ほど打ち合わせしました。
遠い人は一応気にしておいたほうがいいと思います。
なおキッズスペースには、DVDと絵本があります。
打ち合わせスタイル
県民共済はノルマがないためでしょうか、担当者にそれほど焦りがないように感じました。
担当者がグイグイ押して、何かを決める、ということがありませんでした。基本、施主の思うようにしてくれます。
(なお、担当者は外部委託のデザイナーか県民共済職員のどちらかになります。担当者によって対応が異なるケースもあるらしいです。)
自分の場合、壁紙、建具、什器の色をすべて決めた最後の打ち合わせに「あ、外も内も白っぽい家なんですねぇ」って言われました。
最後の打ち合わせで全体的な色味に気づくぐらい淡々とこなしているようなので、たぶん、施主的に力を入れ過ぎてダサくなったとしても修正してくれません(笑)
もちろん、こちらから質問すれば「壁紙は○○のほうが、汚れが目立ちませんよ」とか「お子さんがいるなら、こちらのトイレのほうが掃除がしやすいです」とか的確に答えてくれるので安心ですが。
自称自分に自身がある人、初めての家で力が入りまくってる人は、自分で決められる喜びに浮かれすぎて、破綻しないように注意するか、素直に質問することが必要かもしれません。
図面のやり取り
前述のように担当者がグイグイこないので、まずは似たような家の図面を県民共済のショールルームで探して、担当者が図面案を作って、持ち帰って検討して、またショールームで打ち合わせて修正して・・・を何回か繰り返します。
ここで出戻りがあると、スケジュールにも響きますし、打ち合わせ以外の方法(FAXや電話)で図面の修正を指示すると間違いが起こりやすいです。
やはり、自分で図面なり間取りを決めるツールを用意したほうがいいと思います。
僕らは「3Dマイホームデザイナー」を使いました。
もう、ほんと毎日のように利用しました。自分たちはしなかったですけど、時間を無駄にしたくないならノートパソコンにインストールして打ち合わせに持っていたほうがいいと思います。
家相も気になる場合は、印刷した図面に家相方位盤を載せて確認するといいと思います。
余談ですが、相見積もりでも無料で図面を描いてくれる業者さんもいます。
県民共済のショールームにある図面の中から選ぶよりも、自分の土地に合った図面のほうが検討しやすいです。
無理ない範囲で、他社の知恵を借りてもいいのかもしれません。
間取と外観
県民共済は「耐久性」の独自の指針があるため、外観や間取りに制限が入ります。
例えば
- 柱なしの大空間20畳のリビング
- 支柱なしの大バルコニー
などは無理でした。(柱がないと丈夫じゃない、という理由です。)
他にも「屋根」が多くつきます。バルコニーなど2階部分は、ここにも屋根必要?ってところにも屋根がついてきます。
またメインの屋根は基本起立まで、流行りの片流れの屋根はオプションです。
(これも理由があります。屋根がないと雨風で住宅が傷みやすくなるからだそうです。)
作るときはちょっとださいかも、と思いましたが、住んでみたら平気でした。そんなに屋根ばっか見ないし。
余談ですが、屋根が多くて、広いバルコニーには柱があって、基礎に御影石がついている場合、県民共済で建てた可能性が大です。
什器と建具
トイレ、キッチン、ユニットバスなど、有名メーカー(TOTOとかINAXとかPanasonicとか)から選べますが、数は多くありません。
安価な理由にあるように大量仕入れなので、型は少ないようです。
ただ、型は少なくともすごく質のいい什器ばかりです。
色は選べるので十分かと思います。
建具も同様に選択肢は少ないが、それも質はいい感じです。
個人的にはデザインが、トラディショナルというか、古風というか、ちょいださ・・・だったのですが、オプションで選ぶこともできます。
(おそらく県民共済は年齢層が高い方もターゲットに含まれているので、トレンドはあまり追っていないのかもしれません。実施担当者に聞いてみたところ、自分たちが選んだ建具は父親世代の人には人気がなく、自分たちが選ばない建具を父親世代の人が選ぶらしいです)
僕たちは目立つリビングの仕切りだけは、オプションで好みの扉にしてもらいました。
まあ、それ以外の扉なども慣れてしまえば、なんともないです。今となっては、むしろしっかりした良い建具だなとさえ思います。
事務手続き
普通のハウスメーカーならやってくれる事務手続きを、自分でやることが多いです。
例えば、
- 土地に関する書類を市役所から取得する。
- 大工さんが車を停めるための駐車場を借る。
- ご近所への挨拶まわり。
など。
これも、普通のハウスメーカーなら管理費でとられるのでしょうから、実費で施主が行ってコストカットと考えればいいのかもしれません。
面倒なことだけど、自分でやって、コストカットだ!と思いましょう。
ざっくり感
こちらが気にしていることに対して、連絡が遅れる、報告が遅れる、あるいはそもそもしてこない、ことがあります。
例えば、
- 工事の着工日が遅れた。(連絡なし)
- 大工さん用に用意した駐車場を使わない。(結局、使わないです、との連絡もない。駐車場代、無駄)
- 引渡し日程が案のまま、本決定になったのかわからない。(こちらかいつに決定ですか?と聞くまで連絡がない)
など。
まあ、全体的に日程に関することはざっくりでした。
今となってはまあそんなに気にすることなかったなぁとは思います。家を建ててる最中はナーバスなので少し気にはなりましたが。
一方、逆にちょっとした追加工事とか照明のグレードアップとかも、「ざっくり」標準価格に収めてくれたりするので、そのへんは助かりました。
ざっくりは一長一短かもしれません。
外構工事
外構工事は、本体工事と別で、県民共済が実施するわけではありません。
県民共済が紹介してくれる業者もいますし、自分で頼んでも構いません。
僕らは、玄関のタイルで、外構も揃えたかったので県民共済の紹介してくれた業者にお願いしました。
が、しかし、こちらも日程に関してはざっくりの方で、いつ始まっていつ終わるのかがまったく不明でした。
工事途中で「タイル無いからしばらくこない」とかもありました。
「しばらくって、いつよ!!!」とかに耐えられない人は、外構は別業者に頼むのもよいと思います。
まとめ
- 土地有りの条件が厳しいですが、クリア出来れば県民共済住宅がおすすめ。
- 県民共済なら「3Dマイホームデザイナー」は必須!
- 自分たちが主役の家。はしゃぎの仕様は取り返しがつかないかも。知恵を借りつつ決断しましょう。