「iPhoneはiPhone。スマホじゃない。」って社長が言うから、調べてみました!
携帯電話とPHSの違い
携帯電話とPHSは「電波法」で明確に区別されています。※1
- 「携帯電話」は、電波出力が強い基地局を使うため「免許」が必要です。
- 「PHS」は、電波出力が弱い基地局を使うため「免許」が不要です。
つまり「使うのに免許が必要か否か」が携帯電話とPHSの違いです。
一方「携帯できる電話」という点において実質的な差はありません。そのため国の統計資料では、特に断りがなければ「携帯電話」にPHSも含まれます。※2
他にも「使えるエリア」「通話品質」「通話料金」とかの違いを定義とすることも考えられます。
しかしこれらの違いは、通信事業者の努力や技術的な進歩で解決したり、利用者の主観や住んでいる場所で判断が異なるため、明確な「定義」とすることは難しい状態です。
なお携帯電話の免許は、ドコモ、SoftBank、auなどの通信事業者(キャリア)が包括的に取得しています。携帯電話の利用者が各人で申請する必要はありません。
スマートフォン(スマホ)とガラパゴス携帯(ガラケー)の違い
次にスマホとガラケーの違いです。
一般に「スマホとガラケーの明確な定義はないが、スマホはパソコンみたいな電話」と定義されています。※3
っていうわけで、スマホとなるために必要なパソコン的な機能を抜粋してみました。
- フルブラウザ
- メール
- オフィス系ファイルの閲覧
- アプリの追加
- スケジュール/ToDo/住所録
- マルチメディアプレイヤー
- カメラ
- GPS
- WiFi
- Bluetooth
・・・など。
ガラケーでもフルブラウザを搭載したり、JAVAアプリが追加できたり、オフィスのファイルが開けたりするため、混乱に拍車をかけているのかもしれません。※4
社長と同じ考えの人は意外と多い?
身近な人に意見を聞いたところ「スマホ=iPhone」「スマホ=Android。iPhoneはiPhone」「っていうか興味ない」という人は一定数いました。特にIT嫌いの女性に多かったです。
結局、明確な定義がないため「iPhoneはスマホじゃない」という我が社の社長の発言も間違いではないですが、一般的な「パソコンのような携帯電話」とう定義を適用すれば「iPhoneはスマホ」です。
私的定義
最後に個人的に定義してみます。
- 携帯電話とは、固有の電話番号を持っていてその電話番号で音声通信ができる携帯電話とPHS端末のこと。
- 2013年7月の日本におけるスマートフォンは、携帯電話のOSが「iOS」「Android」「Windows Mobile」のいずれかにあてはまる機種。ガラケーは、それ以外の携帯電話。
まとめ
- 携帯電話とPHSは電波法で区別していますが、実質的には「携帯電話」で統一されています。
- ガラケーとスマホの明確な定義はありませんが、一般的にはPC的な端末をスマホと呼びます。これを踏まえるとiPhoneはスマホです。
- 【余談】OSの概念を知らない人にスマホ、ガラケー、iPhone、iOS、Androidの区別を求めるのは酷です。区別できなくてもいいじゃない、という感じです。むしろ熱血で教えても引かれるだけです。説明を求められら場合のみ、手短に説明しましょう。相手が社長ならなおさらです。査定に響きます。
参考
- ※1 日本における携帯電話 – Wikipedia
- ※2 電波法
- ※3 スマートフォン – Wikipedia
- ※4 スマホとは – はてなキーワード